Friends シーズン1も4話目です。
そろそろメインキャラの色分けがはっきりして「キャラ立ち」が顕著になってきていますね。
ピーナッツにしろムーミンにしろ、あるいはルパン3世にしろ、キャラの立ってる作品は面白い。
フレンズではそれが英語でどのように表現されているのでしょう?
MONICA: Alright. Phoebe?
はい次ね。フィービーは?
このalrightという言葉、「あんたの発言はそこまでね」のような、ちょっと仕切りのきついムードがあります。まだ4話目ですが、モニカにそういうキャラをつけるという糸が既に伝わってくる言葉選びですね。
PHOEBE: Okay, okay. If I were omnipotent for a day, I would want, um, world peace, no more hunger, good things for the rain-forest…And bigger boobs!
そうね、もし私が一日だけ全能になったなら、えと、世界を平和にして、飢餓をなくして、熱帯雨林をイイ感じにして、あとオッパイをおっきくする!
それに対して、フィービーの選ぶ言葉はかなり”childish”。Good things for the rain forest とかも、「なんかよくわからんけど大変なんでしょ」みたいなユルい感じが伝わってきます。で、それに対してロスが、
ROSS: Yeah, see.. you took mine. Chandler, what about you?
フィービーが僕の答えを全部とっちゃったよ。チャンドラー、君はどう?
実際にDVDを見るとわかりますが、この you took mine のあとに変な間がはいります。これは、視聴者を含めたみんなが巨乳になったロスの姿を想像しているスペースです。存分に味わってくださいね。で、チャンドラーは?
CHANDLER: Uh, if I were omnipotent for a day, I’d.. make myself omnipotent forever.
あー、もし一日だけ全能になるとしたら、自分を永久に全能にするね。
まあ定番の意見ですね。ここでチャンドラーがアラビアンナイトとかのファンタジーに多少通じていることもわかる。でも、レイチェルとはジョークのセンスが合わないみたい。
RACHEL: See, there’s always one guy. (MOCKING) “If I had a wish, I’d wish for three more wishes.”
ほら、絶対一人はいるのよね。もしも願いがかなうなら、もう三つ願いをかなえられるようにするよってのが。
カンの良い方はお分かりかと思いますが、フレンズでは、メインの6人のキャラクターをはっきりと固定して、「こいつならこういう事をいう」、「いやこいつはこういうことは言わない」という観点で台詞を展開しています。このプレオープニングは特に人物紹介の意図が強く現れているように思います。
(ENTER JOEY)
ジョーイ入場。
ALL: Hey Joey. Hi. Hey, buddy.
ハイ、ジョーイ。
MONICA: Hey, Joey, what would you do if you were omnipotent?
ねえ、ジョーイ、もし全能になったらあなた何をする?
遅ればせましたが、ここで単語「omnipotent」の解説をしたいと思います。
こういう難しそうな単語を見たときにあなたがまずすべきことは、辞書を引いて丸暗記するのではなく、わかりそうなところまで単語を分解してみることです。
この omnipotent という単語の場合は、omni + potent で考えてみましょう。
omni, omni, omni… と考えて、何か連想する単語は思いつきますか?
「オムニバス」などは日本語として定着していますね。これは日本語にすると、「総集編」という意味です。このなんか「総合した感じ」、これが接頭辞omniの持つ意味です。ウィクショナリーに解説が載っています。
この要領で、potent を考えてください。「potential」なんかいかにも関係ありそうです。この言葉も語源はラテン語で、意味は「能力がある」という事。
「すべての」「能力がある」・・・で「全能」という意味になるんですね。
この覚え方の良いところは、考え方に慣れると、「自分が見たことのない単語でも、ある程度あたりをつけることが出来る」ということ。
たとえば、subconscious という言葉を知らなくても、「subってなんか下っぽいな」「consciousって意識っぽいな」と考えれば、「潜在意識」とか「意識下」という雰囲気がなんとなく浮かびあがってきます。
そして、それがわかると、ここでジョーイが何と勘違いしてるのかもわかるはず。
JOEY: Probably kill myself!
自殺しちゃうだろな。
もうわかりますね?
MONICA: ..Excuse me?
はい?
JOEY: Hey, if Little Joey’s dead, then I got no reason to live!
もしちっちゃなジョーイが死んじまったら、もう生きてる意味なんてないよ!
で、ロスのこの台詞も、「あ、OMを AMと聞き違えてるんだな」とわかるという訳です。
ROSS: Joey, uh- OMnipotent.
ジョーイ、「オム」ニポテントだよ。
JOEY: You are? Ross, I’m sorry..
君がかい?ロス、かわいそうに。